
せっかく甘いみかんを買ったのに、すぐ傷んでしまう…
冬になると箱買いしたくなるみかん。
でも数日経つと、底の方からカビが出たり、皮がぶよぶよになっていたり…。
そんな経験、ありませんか?
実はみかんは保存環境次第で美味しさが長持ちもすれば、台無しにもなる果物です。
この記事では、青果担当として日々みかんを扱う立場から、季節や状況に合わせた最適な保存方法を解説します。
みかんは保存方法で味が変わる?
みかんは他の果物に比べて皮が薄く、水分の出入りが早い果物です。
そのため、湿度と温度の管理が味を左右します。
- 湿度が高いとカビが発生しやすくなる
- 乾燥しすぎると果肉の水分が抜けてパサつく
- 温度が高いと熟成が進み、酸味が抜けて味がぼやける
つまり、季節や室温によって「常温・冷蔵・冷凍」をうまく使い分けるのが、美味しさを保つコツです。
常温保存のコツ|冬場は基本これでOK
冬場(室温10〜15℃前後)なら、常温保存がもっともおすすめです。
みかんの自然な風味が保たれ、甘みと酸味のバランスも良くなります。
保存のポイント
- 風通しのいい場所に置く
- 段ボールのままの場合は、底の方のみかんを出して並べ替える
- 下に新聞紙を敷くことで湿気を吸収
- 1日に一度、上下を軽く入れ替えて空気を通す
💡 ワンポイント:みかんをヘタを下にして置くと、果肉への圧力が分散して長持ちしやすくなります。
冷蔵保存のコツ|長持ちさせたいなら野菜室
みかんを1〜2週間以上保存したい場合は、冷蔵庫の野菜室が最適です。
保存のポイント
- 乾燥を防ぐために1個ずつキッチンペーパーで包む
- まとめてポリ袋に入れ、軽く口を開けて湿度をキープ
- 冷えすぎると風味が落ちるため、冷気の吹き出し口付近は避ける
💡 保存期間の目安:約2〜3週間
冷凍保存のコツ|シャーベット感覚で楽しむ
「たくさんもらって食べきれない!」というときは、冷凍保存もおすすめです。
保存方法
- 皮をむき、小分けして冷凍用袋に入れる
- そのまま冷凍庫へ(皮ごとでもOK)
- 食べるときは自然解凍または半解凍でシャーベットのように楽しめます
💡 冷凍みかんはスムージーやデザートにも活用でき、夏場でも大人気です。
販売現場の裏話:お店のみかんはこうして保存している
青果売り場でも、みかんの保存には細かい工夫があります。
店舗では一定の湿度を保ちながら、「通気性」と「温度」を両立させるように管理しています。
また、熟したものを手前に、まだ若いものを奥に置く「ローテーション陳列」も大切なポイント。
お客さんから「家で長持ちさせるにはどうしたらいい?」と聞かれることも多く、
「風通し」「湿気」「温度」――この3つを意識すると違いが出ますよ、といつもお伝えしています。
まとめ:みかんを美味しく保つ3つのポイント
- 通気性のよい場所で保存する
- 傷んだ実は早めに取り除く
- 季節や環境によって常温・冷蔵・冷凍を使い分ける



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