
冬にみかんを食べたくなるのは、体が求めているから?
冬になると、なぜか自然と手が伸びるみかん。
実はこれ、体がビタミンと水分を求めているからなんです。
寒い時期は乾燥によって肌や喉が荒れやすく、免疫力も下がりがち。
そんなときに、手軽にビタミンCを補給できるみかんはまさに“冬の味方”なんです。
ここでは、青果担当として日々果物を扱う立場から、
みかんの栄養がもたらす効果と効果的な食べ方のコツをご紹介します。
みかんに含まれる主な栄養素とその働き
ビタミンC:風邪予防と美肌に
みかん1個(約100g)に含まれるビタミンCはおよそ35mg。
これは1日の推奨摂取量の3分の1以上にあたります。
抗酸化作用があり、風邪の予防・肌のハリ維持・ストレス軽減などに効果があります。
β-クリプトキサンチン:骨と血管を守る成分
最近注目されているのがこの成分。
β-クリプトキサンチンはカロテノイドの一種で、骨粗しょう症の予防や血中中性脂肪の低下に関与する可能性があるといわれています。
温州みかんに特に多く含まれており、毎日1〜2個食べることで健康維持に効果的とされています。
食物繊維:腸内環境を整える
みかんの「白いスジ(アルベド)」や薄皮には食物繊維が豊富。
整腸作用があり、便通改善や血糖値の上昇抑制に役立ちます。
見た目が気になっても、なるべく薄皮ごと食べるのがポイントです。
皮ごと活用すればさらに効果アップ!
みかんの皮には「ヘスペリジン」というポリフェノールが含まれており、
血流改善や冷え対策にも良いとされています。
皮をそのまま食べるのは難しいですが、
- 乾燥させて「陳皮(ちんぴ)」にする(漢方にも使われる)
- お風呂に入れて「みかん風呂」にする
など、昔ながらの知恵もおすすめです。
食べ過ぎには注意!
みかんは健康的な果物ですが、糖分も含まれています。
1日2〜3個を目安に食べるのがちょうど良い量です。
特に甘いブランドみかんは糖度が高く、
食べすぎるとカロリー過多や「手が黄色くなる(柑皮症)」原因にもなるので注意しましょう。
青果担当からのちょっとした裏話
冬場、みかんをよく買ってくださる常連さんに話を聞くと、
「毎日2個食べるようにしてから風邪をひかなくなった」と言われる方が多いです。
みかんは薬ではありませんが、**“毎日続けられる健康習慣”**として理想的な果物なんです。
また、ビタミンCは時間が経つと減少するため、
できるだけ新鮮なうちに食べるのがおすすめ。
保存方法もあわせて工夫すれば、栄養を無駄なく摂れます。
まとめ:毎日のみかんで“冬に強い体”を作ろう
みかんは、手軽に栄養を補給できる冬のスーパーフルーツ。
- ビタミンC → 風邪予防・美肌
- β-クリプトキサンチン → 骨や血管を守る
- 食物繊維 → 腸内環境を整える
毎日2個を目安に食べて、旬の味と健康効果を一緒に取り入れましょう。



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